治療費の目安

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なぜ問診が大事か

精神障害は対症療法が基本で、根気強く付き合っていく病気です。うつ病も同じく、ある日は調子が良くなっても、次の日にはぶり返すというケースが少なくありません。再発する可能性も高いので、治療にどのくらいかかるかというのは明確にできないのが現状です。それでも発症から早いうちに治療を開始した人のほうが、回復が早い傾向にあります。治療開始が早ければ仕事を休むことなく、通院だけで済みます。治療の効果が現れ始めるのは早くて1ヶ月後、3ヵ月後には効果を実感し出す人がほとんどです。通院の頻度は個人差があるものの、大抵月に1から3回程度です。薬代含めて1回の通院当たり3,000円から6,000円ほどと考え、1年間通院した場合、年間に支払う医療費は少額ではありません。また、ほかに交通費がかかる場合もあります。それと通院治療であってもうつ病の基本治療と言える休養を優先した場合は、残業などが減り、給料も減るかもしれません。そうなると医療費の負担は益々大きくなるでしょう。負担が大きくなるにつれ治療の継続が難しく、症状を緩和できなくなるかもしれません。実際にそういった患者が増加しているため、自立支援医療制度など、医療費の負担を軽減してくれる制度がいくつか用意されています。うつ病の治療に抗うつ薬が大きく貢献できるようになったのは、脳の神経伝達物質がどのような働きをしているのかが次第に解明されてきたからです。神経伝達物質は人間の心や体を上手に働かせるためのものですが、これが休んだり出なくなったりすると調子が悪くなって病気となってしまいます。これがいわゆる心の風邪と称されるうつ病なのですが、脳画像検査だけを行っただけでは診断できないのが現状です。というのは、うつ病の発症原因は神経伝達物質だけでないからです。原因は一つではなく、様々なファクターが絡み合っていると考えられています。そのため、精神科の診断において、身体的な検査よりも診察を重視する手法は今も昔も変わりません。ただ精神障害である可能性を探るより先に、身体疾患の可能性を否定することも重要です。初回の診察では現れている不快な症状を聞き、その症状が起こり得る内科や外科疾患の可能性も探っていきます。これまでの生活の様子や、本人はもちろん、家族の既往歴を聞くこともあります。内科や外科疾患の可能性がないと判断したら、いよいよ精神障害の可能性を探っていくのです。一般的な診療科に比べて検査や問診に時間がかかり、辛抱強さが求められる場面があるかもしれません。